カーリューリバー・・・2018年9月15日(土) 14:00開演(13:30開場)

オペラ「カーリュー・リバー」はイギリスで最も高く評価されている作曲家、ベンジャミン・ブリテンの作品。
ブリテンが戦前来日した折に能楽の「隅田川」を観能し、その舞台に感銘を受け、触発されて作曲したオペラ。

ストーリーは「隅田川」を架空の川「カーリュー・リバー」に置き換えているが、能の「隅田川」とほぼ同じ内容になっている。ブリテンは西洋音楽で能楽を作り上げようとしたのではないか、とさえ思う。そのくらい能楽の音楽的な要素が取り入れられている。
今回の企画はそういう特色を持つオペラ「カーリュー・リバー」を能楽の演出で上演する、というもの。

「カーリュー・リバー」は原典の「隅田川」とし、衣装は能装束を使用、所作も能楽の舞を取り入れて上演する。本編はもちろん英語だが、今回は和訳にて上演。そして主役の狂女の歌を能楽の謡で演じる。
これは「カーリュー・リバー」だからこそ可能な演出である。西洋のクラッシックと日本の古典芸能の融合という点において、たいへん意義のある企画となっている。

あらすじ

プロローグ 
修道僧達の賛美歌「光消ゆる前に」の合唱から幕が開く。合唱の後、修道院長がこれから奇跡の物語が始まることを告げる。

本編 
前奏の後、隅田川の渡し守が登場し、今日のこの日がある少年の供養の日であることを知らしめる。そこへ西国から旅人が渡河するために訪れる。すると遠くから狂女の声が聞こえてきて、渡し守はその狂女を待って舟を出す、と言う。狂女が着くと渡し守をはじめ人々は狂女に狂って舞い歌え、と囃したてる。狂女は失った我が子を捜し求めて、はるばる西国から下ってきたのだった。狂女は人々の無情を嘆きつつも、在原業平の和歌を本歌として舞ってみせる。その後、皆が乗船し、舟は隅田川にこぎ出す。その船中、渡し守は一人の少年の話を皆に聞かせる。少年は人買いにさらわれ、この隅田川の川辺で落命し、今日はその供養の日なのだった。渡し守は皆に供養に参加するように呼びかける。やがて舟が岸に着くが、狂女が一人泣き崩れているのを不審に思った渡し守が声をかけると狂女は少年の母親であった。渡し守は不憫に思い、狂女を墓に案内し供養するように勧める。狂女が一心に祈っていると不思議なことに少年の声が聞こえてくる。やがてその姿も狂女の前に現れる。狂女は我が子を追い求めるが、幻であるかのように我が子はやがて天に消えていく。そして母親のために祈りを捧げる。それは狂女のために天がみせた奇跡であった。

エピローグ 修道院長がこの物語が神の奇跡であることを讃える。そして修道僧達の賛美歌「光消ゆる前に」の合唱により幕を閉じる。

プログラム

○仕舞・・・「桜川」クセ・網の段
○仕舞・・・「隅田川」舟の段
休憩
○オペラ「カーリューリバー」

出演者詳細

キャスト

狂女:山中一馬

シテ方金春流。公益社団法人能楽協会会員。社団法人日本能楽会会員。重要無形文化財総合指定保持者。
学習院大学法学部卒。茨城県牛久市在住。つくば市、牛久市、取手市、笠間市等、茨城県での能楽公演を手掛ける他、茨城県民大学講師、常陽銀行・藝文学苑講師、筑波学院大学講師を勤める等、茨城県南での能楽の普及に努める。
文学座附属演劇研究所 講師(1997~2002)学習院大学能楽研究会 指導顧問。
防衛大学校古典芸能研究会 指導顧問


渡し守:品田広希

新潟県小千谷市出身。新潟県立小千谷高校卒業。
国立音楽大学演奏学科声楽専修卒業、オペラ・ソリストコース修了。国立音楽大学コース修了演奏会、卒業演奏会、第82回読売新人演奏会出演。サントリーホール・ブルーローズにて日本経営クラブ主催「若い音楽家を励ます会」創立50周年コンサートに出演。国立音楽大学国内外奨学生として草津夏期国際音楽アカデミーを受講、Lynne Dawson氏に師事し最終日スチューデントコンサートに出演。これまでに「コジ・ファン・トゥッテ」ドン・アルフォンソ役、「メリー・ウィドウ」ダニロ役、「リタ」ガスパロ役、「ナクソス島のアリアドネ」ハルレキン役等で出演。新潟県長岡市花いっぱいコンサート、ファミリーコンサートに出演し長岡交響楽団と共演。五十嵐郊味、佐藤峰子、久保田真澄、Giuliana Panzaの各氏に師事。オペラ・ユニット「Men's nann@n」メンバー。藤原歌劇団団員。


旅人:白石陽大

東京藝術大学修士課程音楽研究科声楽(オペラ)専攻修了
これまでにW.A.モーツァルト「フィガロの結婚」タイトルロール、「コシ・ファン・トゥッテ」グリエルモ役。D.チマローザ「秘密の結婚」ロビンソン役。C.グノー「ロメオとジュリエット」カプレ役。G.ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」パオロ役。G.ビゼー「カルメン」ダンカイロ役にて出演。これまでに飯島英子、石井清貴、川上洋司各師に師事。小林音楽教室講師。


修道院長:高崎翔平

東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。同大学院音楽研究科修士課程オペラ専攻修了。
声楽を多田羅迪夫、寺谷千枝子、甲斐栄次郎、妻屋秀和の各氏に師事。 オペラでは、藝大オペラ第61回定期公演《フィガロの結婚》フィガロ、神奈川県民ホール・オペラシリーズ2017《魔笛》にザラストロのアンダースタディーとして参加した。この他に、《リゴレット》スパラフチーレ、《ラ・ボエーム》コッリーネ、《椿姫》グランヴィル医師、《アドリアーナ・ルクヴルール》キノーなどを演じている。現在、東京藝術大学音楽研究センター教育研究助手。


梅若丸:井上あかり/ 木田悠子

コーラス

堀越尊雅・吉田拓真・佐藤由基・金沢青児・山口義生・髙橋駿・山田健人

フィルハーモニック・アンサンブル

溝口哲矢(ホルン)・寺田愛(フルート)・栗原由樹(ビオラ)・梶彩乃(ハープ)・井口信之輔(コントラバス)・倉田沙紀 (パーカッション)・廣澤 麻美(オルガン)

チケット(全席指定)

S席・・・4,500円(友の会会員価格4,000円)
A席・・・4,000円(友の会会員価格3,500円)


チケット取り扱い

ノバホール tel:029-852-5881
つくばカピオ tel:029-851-2886
(公財)つくば文化振興財団 tel:029-856-7007 HP:http://www.tcf.or.jp

会場

ノバホール
〒305-0031茨城県つくば市吾妻1−10−1

お問い合わせ

(公財)つくば文化振興財団 tel:029-856-7007 HP:http://www.tcf.or.jp
主催:市民オペラ実行委員会・共催:(公財)つくば文化振興財団・後援:つくば市/つくば市教育委員会・協賛:アサヒビール株式会社

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